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“ほぼ”毎月申込100名超の自社オンラインイベントを開催してわかった集客の秘訣

落合 純平
マーケティング

こんにちは。Helpfeelのマーケティングを担当している落合(ochiai)です。光栄なことに、Nota Advent Calendar 2021の15日目を担当することになりました。

今回は、2021年にスタートしたNota主催オンラインイベント「CX Academia(シーエックス・アカデミア)」について、開催に至るまでの経緯、実行した集客施策、今後の展望などをお話したいと思います。

自己紹介

まずは簡単に自己紹介をさせていただければと思います。

落合 純平(オチアイ ジュンペイ)

facebook:https://www.facebook.com/Jump.Ochi

Twitter:https://twitter.com/jumpei_ochiai

新卒入社したSIerにてプログラマとして勤務した後、個人事業主としてBtoB専門のウェブライターとして活動。2015年〜2020年は、コンテンツマーケティング会社にてBtoB企業を支援する傍ら、ひとりマーケターとして自社マーケティングにおける戦略立案、コンテンツ企画・制作、MAツール運用などを担当していました。

2020年11月、Notaにマーケターとしてジョインし、現在は主にFAQシステム「Helpfeel(ヘルプフィール)」のマーケティングに携わっています。

CX Academiaとは?

市場が飽和した今、新規顧客獲得に注力するだけでは長期継続的な事業成長は望めません。5年後、10年後にも生き残るには、既存顧客のリピーター化や顧客単価の向上を通じてLTV(Life Time Value/顧客生涯価値)を積み上げていかなければなりません。そして、LTVを積み上げるにはCX(Customer Experience/顧客体験)を改善して顧客の離脱を防ぐことが不可欠です。

他方、CRM、SFA、マーケティングオートメーション、チャットボット、FAQなど、CXを改善する方策はこの数年で大きく増えました。

「一体我が社では、CX改善をどのように実践していくべきなのか?」

CX Academiaは、経営層やマネジメント層の皆様が、この問いへの答えを導き出すための一助としていただくためのオンラインイベントです。

「CX Academia」特設サイト

CX Academia開催までの経緯

Notaでは、2021年に総額5億円の資金調達を行いました。そして、資金調達を機にマーケティング部 部長の郷津さんのもとで、マーケティング活動のアクセルを全開にして認知拡大とリード(Lead/見込み客)獲得を加速させることになったわけです。タクシーCMの放映、ウェブ広告の出稿、記事広告の掲載、外部セミナーの登壇、オフラインイベントの出展…etc、2021年のマーケティング部は本当に様々な施策を実行しました。

その1つが、CX Academiaです。

Helpfeelは2019年にリリースしたプロダクト。2021年が始まった時点では、「これから本格的に認知を拡大していくぞ!導入社数を増やしていくぞ!」というタイミングでした。そして、特に課題だったのがエンタープライズの認知拡大。ありがたいことにスタートアップ界隈では徐々に認知が拡大していたものの、エンタープライズにとってHelpfeelはまだまだ未知の存在…。そこで、「エンタープライズ、特にその役職者の開拓につながる施策を打とう!」ということになったわけです。

そして、具体策として考えたのがエンタープライズの役職者をメインターゲットとした自社イベントの開催。

エンタープライズの役職者、という明確なターゲットを決めてはいなかったものの、2021年以前から自社セミナーを何度も開催してきました。一方で、外部セミナーの登壇、イベントの出展といった施策も積極的に実施。その結果、自社イベントで獲得したリードの方が、外部セミナー/イベントで獲得したリードに比べて、その後の問い合わせやアポイントメント獲得、受注につながりやすいという意味で「濃い」という真理に行き着きました。

「これはもうエンタープライズの役職者をターゲットにした新たな自社イベントをやるっきゃない!」

とはいえ、エンタープライズの役職者は皆さんご多忙…。そんな皆さんに、カレンダーの隙間をこじ開けて申し込んでいただくような企画を考えるのは簡単なことではありませんでした。エンタープライズの役職者にとってHelpfeelは未知の存在なわけですから、単にHelpfeelというプロダクトを紹介する内容にしても「申し込もう!」とは思ってもらえません。とはいえ、基調講演と称してやみくもに著名人に登壇していただくというのも本筋から逸れてしまいます。確かに多くの申込を獲得できるかもしれませんが、興味本位の方が多く集まりリード全体が「薄く」なってしまう可能性が高いからです。

「エンタープライズの役職者が詰め詰めのスケジュールをこじ開けてでも参加してくれて、かつ濃いリードが集まる自社イベント…」

これを具体的な企画に落とし込むために、社内で何度もミーティングを重ねました。それはもう何度も何度も…。

その結果、「彼らは他社、特に先進企業がどのような施策を実践しているのかを知りたいはず。それを伝えることができるイベントを開催すれば、きっと忙しくても何とかスケジュールをこじ開けて参加しようと思ってくれるはず!」という仮説を導き出しました。

そして、あらびっくり、よくよく考えたらHelpfeelはすでに多くの先進企業に導入いただいているではないかと。かくして私たちは、Helpfeel導入企業様に登壇いただき、(Helpfeelに限らず)CXの文脈で日々感じている課題、施策、施策の効果などを具体的に語っていただき、参加いただいた方々にCX改善の実践的なノウハウを吸収していただくことを目的として、2021年6月から「CX Academia」という名を関した自社イベントを開催することを決定しました。

  • イベント名:CX Academia
  • メインターゲット:オンライン上のCX改善に関心のあるエンタープライズのカスタマーサポート/サクセス部門責任者
  • 開催ペース:隔月
  • 座組み:ゲストスピーカー(Helpfeel導入企業)、モデレーター(Notaとコネクションのあるどなたか)、スピーカー(洛西)
  • 開催形式:オンライン(Zoom)
  • 集客目標:50名

平均100名超の申込を獲得!

前述の方向性に沿って、2021年はCX Academiaを4回開催しました。それぞれのテーマ、登壇者、申込者数は次の通りです。

2021年6月開催:第1回 「くらしのマーケット」の急成長を支えるCXの極意
申込者数:105名
申込LP:https://cxacademia.helpfeel.com/events/01

2021年9月開催:第2回 〜 みずほ銀行が問う〜 地銀DX先駆者「伊予銀行」の「検索型FAQ」を活用した 顧客接点改善の最前線
申込者数:155名
申込LP:https://cxacademia.helpfeel.com/events/finance

2021年10月開催:第3回 「ライスフォース」でお馴染み! D2C大手のアイムが実践するオペレーター向けFAQを活用した“伸びる”コールセンターづくり
申込者数:80名
申込LP:https://cxacademia.helpfeel.com/events/callcenter

2021年11月開催:第4回 ラクスル・ヤプリが語る!2022年以降におけるデジタル顧客体験の理想形
申込者数:95名
申込LP:https://cxacademia.helpfeel.com/events/ec

このように、全4回で合計435名、平均約108名/回の申込を獲得することができました。企画時は50名程度の申込を見込んでいたので、申込者数ベースでは当初の目標を大幅に上回ることができました。

CX Academiaを開催してわかった集客の秘訣!

1.登壇企業のネームバリュー

みんなのマーケット、OneCapital、伊予銀行、みずほ銀行、アイム、パーソルプロセス&テクノロジー、ラクスル、ヤプリ…(敬称略)

大変ありがたいことに、計4回開催したCX Academiaには錚々たる企業の方々にご登壇いただきました。改めて振り返ると、「ネームバリューが”つよつよ”な企業の方が登壇するイベントに申込が集まる」と感じています。そして、「この企業とこの企業が同じイベントに登壇するの?!」という意外性が加わるともう鬼に金棒。実際、伊予銀行様とみずほ銀行様に登壇いただいた第2回は、過去4回で最多の申込数でした。

そして、手前味噌ではありますがおかげさまでHelpfeelは各業界の先進企業様に導入いただいています。そのため、(実際に登壇を快諾いただけるかどうかは別として)毎回登壇をご依頼する導入企業様を決めることにとても苦労しています。選択肢が非常に多いので、「この企業様も良さそう」「この企業様ならこんな話をしてくれそう」「この2社に登壇してもらったら面白いのでは?」といった形でどんどん楽しい”妄想”が膨らんでしまうので(笑)

2.特設サイトの開設

ウェブ広告の出稿やメルマガの配信を行ってどれだけ流入を獲得しても、肝心の申込LPの質が低ければCVR(Conversion Rate/コンバージョン率)が悪化して申込数増にはつながりません。そこで、Helpfeelサイトとは別に、「参加すれば有用な情報が手に入りそう」「先進的な取り組みについて知ることができそう」と思ってもらい、申込をしてもらえるような特設サイトを開設することにしました。こちらの記事でTakeruさんが紹介しているように、弊社の運営しているサイトはNoCodeが基本なので、今回もWebflowでサイトを構築。デザイナーのTiroさんとTakeruさんが爆速でリッチな特設サイトを仕上げてくれました。

なお、特設サイトの制作にあたって特に留意したポイントは次の4点です。

ポイント1:特別なイベント感のあるリッチなファーストビュー

ポイント2:タイトルの他、ターゲットを明記することで「自分ゴト」化してもらう

ポイント3:ファーストビュー直下で登壇者を紹介。登壇者(及び所属企業)のネームバリューを最大限に活かす

ポイント4:事前の登壇者顔合わせを録画しておき「予告編」として掲載することで、サイト訪問者に登壇者の人物像や当日のイメージを持ってもらい申込を後押しする(第4回から実施)

ポイント5:ディスカッションテーマ(仮)を箇条書きして、サイト訪問者に参加することで得られるベネフィットをイメージしてもらう

3.テーマ&ターゲットと相性が良い媒体の利用

CX Academiaの開催にあたっては、毎回概ね次のような集客施策を講じています。

新規リード向け

  • ウェブ広告出稿(主にfacebook広告)
  • SNS投稿(主にfacebook、Twitter)
  • PR TIMESでのプレスリリース配信
  • 外部媒体の利用

既存リード向け

  • 集客メルマガ配信

このうち、CX Academiaの集客を通じた大きな発見が「外部媒体の利用」です。

「どうもウェブ広告だけだと集客効果が頭打ち…」という場合にはぜひ日経、MarkeZine、ITトレンドといった媒体が提供しているセミナー集客サービス(会員向けメルマガ配信、申込LP制作など)の利用を検討してみてください。場合によってはウェブ広告を圧倒的に凌駕するほどの集客効果を得ることができます。

例えば弊社では、伊予銀行様とみずほ銀行様に登壇いただいたCX Academia 第2回の集客でニッキン(株式会社日本金融通信社)媒体会員向けのメルマガ配信サービスを利用しました。その結果、本イベント経由の新規リードのうち、約30%はニッキン会員向けメルマガによって獲得することができました。テーマ&ターゲットと相性が良い媒体をうまく利用できると、30%程度は申込数を上積みできるというわけです(超単純計算)。

ちなみに、CX Academiaの集客施策は「Helpfeelがグッドデザイン賞を受賞~受賞までの道のりと裏側を公開~」を執筆した河端さんが担当してくれています。CX Academiaの集客は、毎回凄まじい目利き力で最適な集客媒体を見つけ出してくれる河端さんのおかげで成り立っていると思っています。

2022年はビッグイベントをぶち上げる(…予定)

こんな感じで、2021年は自社イベントとしてCX Academiaをスタートし、平均100名超/回の申込を獲得することができました。

また、単に多くの方にお申し込みいただくことができたということだけではなく、各回の内容も非常に濃いものになりました。登壇いただいた皆さんが、CXに関する日々の取り組みや苦労、成功、失敗などを惜しげもなく語ってくださったからこそだと改めて感じています。先進企業のお話を直接伺うことができたのは、私自身にとっても非常に勉強になりました。

そして、2022年はより一層マーケティング活動のアクセルを踏んでいきます。その一環として、2022年にはCX Academia以上のビッグイベントをぶち上げる予定です。現在、着々と準備を進めております。

「とはいえ、そろそろマーケティング部も人手が足りん…」

ということで、マーケティングアシスタントを絶賛募集中です。急成長中のBtoBSaaS企業でマーケティングを経験したいという方は、ぜひご応募ください!

また、Meetyではマーケティング部 部長 兼 採用責任者のgocciさんと楽しくお喋りができます。ぜひ〜!

採用サイト: https://notainc.com/ja/recruit
Meety:https://meety.net/matches/ZzoxtHxUrqJY

明日はエンジニアのpastakさんが、「エンジニアお茶会」という取り組みの振り返りをお話してくれます。乞うご期待!!!

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